説明
INDONESIA / Sumatra Gayo / Iwan
インドネシア スマトラ島ガヨ地区 イワン
インドネシアのスマトラ島北部、ガヨ地区で栽培されるスペシャルティコーヒーです。
精製方法は、従来のマンデリンコーヒーと同じスマトラ式で、赤く熟したチェリーのみを手摘みでひとつひとつ丁寧に収穫しています。収穫したその日中に果肉除去を行い、パーチメントの状態で一次乾燥を行います。この果肉除去の時、水洗式とは異なり水をほとんど使いません。一次乾燥は5時間程度しか行わず、そのまま脱穀作業をします。そして生豆の状態で二次乾燥に入り、水分含有量が12~13%になるまで乾燥させます。この方法によりマンデリンコーヒー特有の青緑色の生豆となります。さらに3回のハンドピックを行い、徹底して欠点豆を除去しました。
さて、一般的にマンデリンというと深煎りコーヒーの印象があります。それは、マンデリン特有のスパイシーな風味のせいかと思います。しかしイワン氏のコーヒーには、安直に深煎りにしてしまうには惜しいほどのフルーティさも備えています。その良さを最大限に活かすために、あまり例を見ないマンデリンの浅煎りにチャレンジしました。
単に初期火力を上げればいいという訳ではなく、繊細にコントロールしつつも十分な熱量を与え中心までしっかり加熱します。それとは相反する操作になりますが、Maillard Stage ~ Developping Stageを可能な限り長く設定することで、十分なフレイバーの発達とマウスフィールの厚みを確保しました。DTRは16%と浅煎り焙煎としては比較的大きな数値ですが、Agtron#は82と [ Very light roast ] に分類されます。これ以上長くDevleopさせると、おそらくカラメルの出現で風味は大きく異なるようになるでしょう。そのギリギリを狙いました。
その風味は、確かにマンデリン特有のスパイス感はあるものの、むしろ爽やかなアクセントとして捉えられ好印象です。丸みを帯びた質感と共に感じる強い甘みは佐藤錦、さくらんぼのよう。スパイス感と相まった柑橘のフルーツ感は八朔やグレープフルーツにも思えます。
他の精製方法と異なりスマトラ式は「発酵」の工程がほとんどありません。つまりこのコーヒーの風味は、コーヒーチェリー由来のフレイバーと考えられます。発酵をコントロールすることで生じるフレイバーとの違いを考えると非常に興味深いと思います。
スマトラ・マンデリンの新しい表現をぜひお試しください。
~Flavor profiles~
Orange, Hassaku, Grapefruit, Japanese cherries, Spices, Sweet, Rounded mouthfeel
Region | Gayo District, Northern Sumatra island, Indonesia |
Processing | Sumatra ( Wet Hulled ) |
Variety | Bourbon, Timtim, Ateng, Super |
Elevation | 1,200 – 1,650m |
Roast Degree | <whole bean> Agtron Gourmet Scale : 64 Medium Light ( SCAA ) <ground> Agtron Gourmet Scale : 82 Very Light ( SCAA ) |
Roasted by | Diedrich IR-2.5 |
Importer | Dera Park Coffee |