説明
RIPASSO COFFEE
リパッソワインを作るように、ワイン醸造の際に出るぶどうの搾かすを用いて、スペシャルティコーヒーの生豆を数週間熟成し、その後焙煎したコーヒーです。
Coffee Beans : RWANDA Karishinbi or PERU Mango Pampa
Grape : Delaware [Arancia] or Merlot [Rosso] @Fattoria AL FIORE
Roast : Kuriya Coffee Roasters
この度、AL FIORE様のご好意により、醸造の際に出るぶどうの搾りかすを譲り受けました。元になるのは山形県上山市のデラウエアと高畠町大野農園のメルローです。ワインはいずれ「Arancia」もしくは「Rosso」の名で世に出る予定です。
その搾りかすにコーヒー生豆をサンドし、約3~4週間熟成すると、ぶどうの成分を生豆が吸収し、水分量も増えることで、ふやけて粒径も大きくなります。このタイミングが焙煎のしどきですが、見極めが難しい。また、成分の吸収が均質に行われるように、適宜撹拌する必要もあります。そのため常に観察が必要です。またコーヒー豆は通常の生豆とは異なる成分になるので、焙煎は特別仕様のプロファイルとなります。
イタリアでは、葡萄の搾りかすを再度醸造に活かす手法を「リパッソ」と呼びます。その名にあやかり、このコーヒーを「リパッソコーヒー」と名付けました。
リパッソコーヒーに使用したコーヒー豆は、柑橘系の風味が特徴の「ルワンダ・カリシンビ」、そしてトロピカルで甘みの強い「ペルー・マンゴーパンパ」。生豆の違いでどこまで風味に差が出るか、実験的なチャレンジです。その風味の違いは、確実にリパッソコーヒーの中に現れています。
共通しているのは、暖かい時に感じるウイスキーやラム、そしてオレンジワインのような洋酒感、その後、コーヒー生豆の特性に由来するフルーツ感が現れます。ルワンダなら、オレンジやラズベリー。ペルーならマンゴーやプラムのようなフルーツ感があります。そして、どちらもクリーンでスイート、ワイニーでコンプレックスな風味となっています。